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狭心症と心筋梗塞   ('07年1月14日更新)

 心臓は筋肉でできた袋のようなものです。1日に約10万回収縮し、全身に血液を循環させています。心臓を取り巻く冠動脈は、心臓に血管を送りこんでいます。この冠動脈が動脈硬化などによって狭くなったり、詰まったりすると、血液が流れにくくなり、心臓が酸欠状態に陥り、突然死がやってきたりします。急性冠症候群と呼ばれるものです。冠症候群には、狭心症と心筋梗塞がありますが、どう違うのでしょうか。
 突然胸が痛む、日本人の死亡原因第2位といわれる心臓病でしょうか。心配です。年を加えるにつれて高まる心臓病のリスクについて、リポートします。

1. 狭心症
 心筋梗塞と狭心症の大きな違いは、狭心症の痛みは軽く、時間も短く、数分でもとに戻る場合が多いのにたいし、心筋梗塞では心臓への血行が完全に途絶え、心臓の筋肉が死んでしまってもとに戻らず、痛みもずっと激しいのが特徴だといわれています。

狭心症の症状
  胸が苦しくなる。発作は1,2分のときもあるし、10分以上続くときもあります。でも1時間以上続くことはありません。痛みがどのくらい続いたかが、大切です。

狭心症のタイプ
  狭心症には[労作性狭心症]と[安静狭心症]の二種類があります。

*[労作性狭心症]では、動脈硬化などで冠動脈が狭くなり、流れる血液の量が少なくなっているときに、血液を必要とする一定の強さの運動や動作をすることで、心臓が一時的に酸欠状態になり、発症します。
 そのうち血液の流れがもとにもどり、痛みもおさまります。
 病院へ行ったときには、心電図をとります。胸や、手首、足首に電極をつないで、心臓の動きをモニターするものです。発作がおさまっていると異常は見られません。ですから、「何をしていたときに発作がおこったのか」、「どんな痛みでどのくらい続いたのか」などを正確に覚えておいて、またメモを取って医師に伝えることが大切です。
  心電図の検査では3段くらいの階段を何度か登り、降りしたり、トレッド・ミルといって歩く歩道の小型版のような機械に乗って歩いたあと、心電図をとります。その時心電図の波に異常があらわれると、労作性狭心症があるとされます。

*[安静狭心症または非定型性狭心症]は、寝ている時、朝目がさめたときなど、比較的安静にしているときに、胸が痛くなります。そのとき心臓に血液を送っている冠状動脈が「攣縮」(ケイレンを起して、収縮する)をおこし、その先に酸素や栄養が届かなくなり、痛みをおこします。

狭心症の診断
 医師の診察をうけ、どのような痛みが、いつ、どのくらい続いたかを伝えます。診察は脈をとり、血圧をはかり、普段の状態などについて聞かれます。心電図の検査をうけますが、超音波をつかう心エコーなどもありますが、最終的には冠動脈の様子を画像でみるいわゆるカテーテル検査(冠動脈造影検査)で診断をうけます。
  処方された薬を飲んでいると、安静にしているときにでた胸の痛みが現れなくなります。それで第一段階の診断がつきます。

2. 心筋梗塞
  狭心症では痛みは比較的軽く、1,2分のときも、10分以上続くことがありますが、1時間も続くことはありません。心筋梗塞では死にそうなほどの激痛が胸全体または中央にあります。背中が痛いこともあります。激しい呼吸困難、冷や汗、吐き気もあり、発作は30分以上続き、いったんおさまっても断続的に繰り返します。一刻も早く病院へ。

 1985年ごろのWHOの調査では日本で心筋梗塞の発作をおこした人の10人に3人が1ヶ月以内に亡くなっていました。その人たちの多くは病院へ運ばれなかったり、時間がたちすぎてからでした。1990年代になって、新しい治療法の開発や、病院へ時宜をえて運ばれるおかげで、死亡率が10パーセントをきるようになり、成績のいいところでは5パーセント以下となりました。
 発作をおこしたら、すぐ救急車を呼んで、病院へ行き、医師の適切な治療をうけるということが一番大切です。治療は、基本的にはクスリとバルーン治療(細くなっている血管に風船を入れてふくらまし、血管を広げる治療法)、と手術です。主治医の説明を聞いて、最適な方法を選ぶことになります。

 心筋梗塞になりやすい人とは、どんな人でしょう?ある調査では、血液中のコレステロール値が高く、血圧も高く、心臓が肥大して、タバコを吸っている管理職の男性を10年間追跡調査しました。95パーセント以上の人が心筋梗塞になったそうです。そのほかに、糖尿病、肥満、腎不全、痛風なども条件になります。職業からいうと、管理職もふくめた頭脳労働者はストレスも多く、運動不足になりがちで、やはり心筋梗塞になる危険が高いといわれます。

 狭心症や心筋梗塞にならないための日常的な注意としては、第一に食べ過ぎないこと。塩分、糖分、動物性脂肪を控えて肥らないことです。第二に適度の運動をすること。ただし脈拍が急にあがるような強い運動はいけません。また勝負をきそうストレスの多い運動もやめたほうがいいでしょう。
  一番大切なことは、医師の指導にそって、クスリを決められたとおりに飲み、規則正しい日常生活を送ることです。


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