2025年7月17日
7月のENS 例会のご紹介
7月度リーダー三浦一男
7月はNew York Times から、認知症Dementiaの専門家による認知症に関する新しい視点の記事を選びました。「We may soon be telling a very different kind of story about Dementia」

第一編 記事の理解編
とても難解な英語で読むのに苦労しましたが、概ね下記のように語っています。
第一章
認知症の一般的な捉え方
And the notion that people are gone before they are dead directly harms the care they receive, exactly when they need it most
そして人々が死ぬ前に去ってしまうという概念は、認知症患者が最もケアを必要とするときにそのケアを受け取るケアそのものに直接的に害になるのです。
(コメント)これは事前に認知症患者を社会から隔離してしまう行動を廻りがとってしまうことを指しています。
第二章
現実の悲劇の認知症とは
The “long goodbye-the idea that Alzheimer’s entail an unending march of grief-
長い離別とはアルツハイマー病が悲しみの終わりなき行進を必然的に伴うのであるが、それは悲劇の物語の特長的なイメージなのです。
(コメント)ここでは認知症の悲劇の実態を具体的に述べています。しかし・・・
第三章
本当は悲劇ではない? 新しい世界が開けるのです。
essay “Alzheimer’s Can Be a World of Endless Second Chances”
Ms. Finnamore discovers the “unexpected gifts” of traveling
随筆題名―「アルツハイマー病は終わりのない第二のチャンスの世界たりうるのです!」 彼女の母との認知症国への予期せざる旅の贈り物を発見します。
(コメント)一度、認知症の人の側から見てみると、それは新たな世界での本人の意思を示す人格があることを示しています。そのことに気づいて介護していますかと暗示されているように思いました。
第四章
否、むしろ深い精神領域さえが現れるのです!
“There is wisdom and humor and radiance if only we can see it.” Ms. Bryden speaks of her increased ability to “connect at the deeper level of spirituality,” as certain cognitive abilities fall away.
「ただ我々が知恵とユーモアと輝きを見ることができさえすれば、それはあるのです」 ブライデン女史はより深いレベルでの精神性において繫がる能力が増えたことを語っている。同時にある種の認知能力は剥がれ落ちてはいるが。
(コメント)認知症本人からみると、新たな世界で新たな精神性が実現・進化さえすることを説明しています。これは新しい視点です。
難しい記事でしたが、討議は中学レベルの英語能力で楽しく議論することができました。
最初のスピーカーは、寺尾聡さん、松阪桃李さん主演の映画「「父と僕との終わらない歌」を見て、とても感動し、この記事を読んで現実に認知症患者の経過をたどることで、このような記事の事実が現実にあることを物語っていることに気づいたとのことでした(映画は実話をもとに構成されています)。映画のあらすじは詳しくは出ていませんが、私達は画面の描写を詳しく説明されたので患者の精神的な推移が、この記事に符号すること(特に第四章)を感じ取りました。即ち、主人公の父親役の寺尾さんが、認知症にかかわらず、実現できなかった音楽のジャンルでデビューすること、同性愛問題で父との対立があったが息子役の松坂さんが父親の夢の実現に奔走し、努力を積み重ね、ついにはDemetiaに拘わらず父親の夢を実現し、これまでかたくなであった息子の抱える問題にも直接向き合うことになったというストーリーでした。映画が高い評価であったことに頷きました。
参加者の二人は母親を認知症のために見送った経験を持っていました。介護の方法には本人の環境、家族の環境、現在の環境から千差万別であり、これがベストというものはあり得ません。しかし、共に見事に認知症を克服して母親を見送りました。その一人は、認知症の母親の言うことにことごとくYesの返事をして、その実現に努力し、同時に常に本人に安心感を与えるような生活ルールと対応をしたとのことでした。見送ってからあとに気づいたことだそうですが、それはValidationというアルツハイマー病の看護方法として確立されていました。しかし、それは会話方法のテクニックだけではなく、介護体制や介護努力がベースにあってのことであることが前提であることを発表者は指摘していました。そして、この記事と同じ推移を、その母親もたどったように思え、この記事を見て認知症患者が独自の世界で自分なりの考えを実現していたであろうと気づいたとのことでした。
** 皆さんへPRです **
このように、優しい英語と少々の専門用語と世界市民としてコミュニケーションをしようという意思さえあれば、Body language、日本語、写真、も交えてこの会合にご参加いただければと願っております。お待ちしています。
We look forward meeting with you if you have will to communicate with speakers of English as second language and as a world citizen. You can use body language, Japanese, pictures and photos. This type of meeting is on line (Google Meet), every fourth Thursday of the month from 2 to 4. All you have to do is acceptance of invitation from the committee.
Also, enjoy chat and songs of English and other languages at GINZA Karaoke-kan Honten, every second Thursday of the month from 1:30 for three hours.
文中の写真は新月フォトクラブ様のご厚意により掲載させていただいています。

