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社会で活躍する同窓生をCLOSE UP 輝くKG同窓生のインタビューとメッセージを掲載します。
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008 宮内 義彦さん
オリックス株式会社代表取締役会長
 
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現在の大学のあり方を問う
〜生涯教育を見据えた社会人受け入れ体制を、関学に求めたい〜



オリックス代表取締役会長兼グループCEOとして、その経営論は各界からも注目を集めている宮内義彦さん。今回は、そんな宮内さんに関学中高時代の思い出から、大学生活、さらに現在の大学教育についてのお考えを伺った。

【恩師との出会い】
誰にでも忘れられない恩師がいる。宮内さんにとって思い出深い師は、中学部長の矢内正一先生だ。果たしてどんな影響を受けたのだろうか。

宮内氏:学制が変わり新制中学の2回生として、私は中学部へ入学しました。昭和23年のことです。その時出会ったのが、中学部の部長をされていた矢内正一先生です。英国のパブリックスクールを教育のモデルにおき、全人教育を目指した人物として関学の歴史でも有名な方です。入学試験の際に全受験生一人一人を面接するやり方に始まり、不合格者への励ましの手紙、始業前に生徒と一緒に学校の周囲を走る、近郊の児童寮へのボランティア活動など、矢内先生のエピソードはたくさんあります。

なかでも先生の言葉として印象に残っているのは、「地の塩」あるいは「一粒の麦となれ」です。これは聖書の中の言葉なのですが、社会の片隅の小さな働き、小さな善意というものであってもそれが最後には大きく花開くことがあるということです。将来、社会の目立たないところにいても何かプラスになることをやってもらいたいという思いを子供達にこめておられたようです。終戦直後という悪条件のなかにあって、知的教育だけでなく全人教育を心がけた先生の存在は、真に貴重でした。その生徒との一人として三年間過ごすことが出来たことは、いつの間にか自分の考え方に大きな影響を与えたように思いますね。

■熱心に励んだ高等部でのグリークラブ

宮内氏:私がグリークラブに入部したのは中学部の時からです。当時、大学のグリークラブは日本一でしたからね、中学部の頃から憧れていました。グリークラブでは、中学部から高等部、大学部、卒業生と、各世代が年に一回集まってリサイタルを開いています。中学部では男声合唱でしたが、高等部に進むと神戸女学院のコーラス部と混声合唱をする機会がありました。クリスマス頃にはヘンデルのメサイヤなどを唄ったものです。それは他の部活の人から羨ましがられました(笑)。交際も盛んで、結婚した仲間も大勢いますよ。その時の交流は今でも続いています。

グリークラブは東京でも「新月会」というOB会が活動を続けています。私も時々は集まりに加わって、杯を交わしながらメロディーを口ずさむのを楽しんでいます。また、新月会は定期的に演奏会も開いているので、時間の許す限り足を運び拍手を送っています。

【勉学に目覚めた大学時代】
中学部から入学試験なしで大学まで進んだ宮内さん。大学生となったある時、突然 「このままではいけない!」と猛勉強に励んだという。充実した4年間の日々をお話 いただいた。

宮内氏:中学部から入学試験なしで大学まで進んだ宮内さん。大学生となったある時、突然 「このままではいけない!」と猛勉強に励んだという。充実した4年間の日々をお話 いただいた。

宮内さん:大抵の人は大学入試のために必死に勉強して入ってからは遊んでしまうこ とが多いですよね。私はその逆でした。中学入学の時に受験をしたきり、その後は高 ・大とずっと束縛されずに進んできたので、のんびりと学生生活を送っていることに 突然不安を感じたのです。それからは学校の授業はもちろん、パルモア学院という英 会話の専門学校で英語を特訓しました。それにグリークラブの活動もありましたか ら、朝から晩までスケジュールはビッシリ。「ふ〜ふ〜」息を切らせながら毎日を過 ごしていました(笑)

そんなハードな生活がたたって、3年生になったときに体調を崩してしまいました。 結局6ヶ月間も家で療養することになりましたが、休学という形をとらずに進級でき たのは友人に助けられたお陰です。ノートだけでなく出席までとっていてくれたの で、試験を受けるだけで留年せずにすみました。今でも、仲間に恩を売られますよ (笑)。4年生の頃は、卒業後に留学を希望していたため英語の勉強に一層熱が入り ました。体をこわしてからは、パルモア学院もグリークラブもやめてしまったので、 勉強には益々集中できました。

■後輩達へのメッセージ

宮内氏: 後輩達へ伝えたいことの一つは、若いときにはとにかく勉強をしてほしい ということです。遊ぶことは50でも60歳になってもできます。でも、その逆は難し い。それから、大学時代人に何か一つ、人に負けないものを掴むこと。グリークラブ でも野球でも、なんでもいい。同好会ではなく、「人に負けない何かをやった」とい う努力はやっておかなければいけないと思います。それが直接的に社会で役立つこと はなくても、徹底的に物事に打ち込んだという経験は、自分の価値を高める重要な要 素となります。

もう一つ、若いうちにやっておかなければならないことは、語学ですね。今や英語が できるくらいでは特別なスキルにはなりませんが、できないことのマイナスは大き い。できれば英語プラスもう1カ国語くらい習得して下さい。

【大学教育に思うこと】
関学の理事をつとめる宮内さんが、日本の大学教育、ひいては関学の今後のあり方について熱く語って下さった。

宮内氏: 今、日本の大学は変革期に来ています。もう学部教育のみの時代は終わったと私は考えます。それを踏まえて大学経営の方法も早々に切り替えなければならないのではないでしょうか。特に、生涯教育という意味でも社会人をもっと受け入れる体制は不可欠だと思います。母校の関学にも、早くこうした体制に取り組んでほしいいと願っています。また、東京や海外にも設立するなど、附属中学や高校をもっと充実させてほしいですね。悲しいことに、関学の中・高は私がいた頃とほとんど規模が変わっていません。下を充実させることで大学のあり方にもよい影響があると、私は考えます。

さらに、これからはもっと大学院を充実させるべきだと思います。大袈裟に言うと「大学院大学」と呼ばれるくらいまでにならなければいけない。100年以上の歴史をもつ関学です。社会的な責任を果たし、日本を動かすような人材をもっと輩出してほしいものです。私も理事として、できるだけの働きかけをしていきたいと思います。


【PROFILE】
宮内義彦(みやうち よしひこ)
1935年生まれ。1958年関西学院大学商学部卒業。1960年ワシントン大学大学院経営学部修士課程(MBA)卒業、ニチメン入社。1964年オリックス入社。現在、オリックス代表取締役会長兼グループCEO
http://www.orix.co.jp
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