＜万葉集を楽しむ会＞
「あいざいやゆうと万葉集を楽しむ 会」(正式名)では講師が万葉集に詠われている花に焦点を当てて、その花がどう詠われているか、どのような思いをこめたかなどを、歴史の背景とともにわかりやすく説明します。参加者は万葉名(雅名)で参加し、しばし、日常を忘れて、万葉集の世界に浸っていただくという会です。楽しい会です。２ケ月に一回 (偶数月の第一水曜日）、東京ランバスで開きます。
講師：吾意在野游（あいざいやゆう）「魂を抱きしめて――桜子」を2009年10月出版。本名高木紀世 子（たかぎきせこ）文学部史学科(ドイツ史)卒。３年半前に外資企業の社長を退任し、現在、経営コンサルタント。華道・香道師範、茶道は準教。中学生のころ から万葉集に親しみ、関学時代は同好会で万葉の植物を研究。英語、ドイツ語を話し、古文・日本伝統文化が大好きと言う異彩。
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◆第四回(平成24年10月3日)のご報告 今回の花「クズ（葛）」◆
マメ科クズ属。旺盛な繁殖力。裏が白く「裏見草」の別名を持つ。根は葛根湯や葛湯に、茎は蔓細工や葛布（くずふ）に、花は更年期障害にきくという優れ物。アメリカでは繁殖し過ぎて「有害植物」に指定されている。秋の七草のひとつ。
クズが詠われている万葉集の中から今回は下記二首をご紹介しました。最初の歌は葛から布を作ることを詠っています。次の歌は葛の繁茂する様子を詠っています。
○大刀の後 鞘に入野に葛引く我妹 真袖もち 着せてむとかも 夏草刈る
07/1272 柿本人麻呂(かきのもとのひとまろ)
意味： 入野で葛を引いている私の妻が(葛で作った着物を私に)両手で着せてくれようと思っているのか、夏草(なつくさ)を刈っています。
○高圓の 野辺延ふ葛の 末つひに 千代に忘れむ 我が大君かも
20/4508 中臣清麻呂(なかとみのきよまろ)
意味: 高円の野に広がる葛のように末永くいつまでも忘れません。大君のことは
二首の歌に関連して、葛布について、旋頭歌（せどうか）について、柿本人麻呂はなぜ万葉集第一の歌人と言われているのか、また、中臣清麻呂の歌は万葉集でどんな意味を持つ歌なのかなどを歴史と関連させて説明がありました。さらにおまけで葛つながりで葛飾北斎の話まで。その北斎がデザインした「北斎小紋」の帯を先生はお召しだったのです。最後は「秋の七草」を覚えましょうと言う事で山上憶良の歌で教えていただきました。参加者は１４名。その中から４名の方の感想を載せました。また、最後の�イ隆響曚浪Ｉ誘擬爾忙臆辰裡烹膿斉狎郢拮瑤硫餔�です。
●参加者の感想��
今日は初めて柿本人麻呂の歌が登場しました。私が通っていた明石の中学の近所に人丸神社があり、人麻呂ゆかりの神社でしたので、懐かしさを感じた講座でした。今日の歌は「大刀の後 鞘に入野に 葛引く我妹 真袖もち 着せてむとかも 夏草刈るも」で、葛で作った着物を私に着せてくれようとして夏草を刈っている妻の姿を歌ったものですが、なんと優しい奥さんではないでしょうか。この歌を、家に帰って「この奥さんを見習え」と、うちのカミサンに見せようとしましたが、逆襲が怖いのでやめておきます。今日もとても楽しい講座、ありがとうございました。 （恐妻家の※燕葉）
●参加者の感想��
待ちに待った「万葉集を楽しむ会」にやっと参加することができました。先生はお上品なブルーのお着物に江戸小紋の帯をお召しでした。珍しい帯留に気がつき、伺ったら 葛布で作られたものだということでした。今日の万葉集のお花は「葛」でした。どれほど多岐にわたるお話を伺ったことでしょう！万葉人がいかに身近にあるお花に目を留め、自分の思いに重ね合わせて歌を詠んだか…心の豊かさが感じられました。 近頃こんなに充実した一時間半を過ごしたことはなかったように思います。 帰宅してすぐに おみやげにいただいた大井川葛布コースターの上に砥部焼の一輪ざしの花瓶を置きました。それを眺めながら今日の優雅なひと時のことを思い出していました。 次回を楽しみにしています。ありがとうございました！（※葉調）
●参加者の感想��
初めて参加させていただきましたが、柿本人麻呂と中臣清麻呂のうたの解説とそれに付随した様々の解説を聞き、新しい世界が開けたように思われました。葛の花についてもとても興味深く、今後見る目が変わりそうです。そして秋の七草へと広がって山上憶良の歌まで教えていただいたのは、ホント、ラッキー！！でした。（※葉彩）
◎写真◎
ランバスでの万葉集を楽しむ会では写真を撮るのを忘れましたので、今回は湯河原教室と横浜教室の写真を載せました。
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| 配布資料２枚(写真は回覧) | 葛で作った籠と葛の絵のついたハンカチ（先生所有） | 先生の着物は紅掛空色（べにかけそらいろ）の色無地
帯は北斎小紋、帯留は葛布（くずふ）
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| 色無地の着物の八掛（裏）に葛とススキの絵。表は無地で裏に柄なんて、いかにも日本らしいでしょ。 | 湯河原(神奈川県)教室の参加者 | 横浜夜のクラスの様子。
関学同窓会神奈川支部会員も参加。
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| 記念品の葛布コースターと固形の葛湯 |
●参加者の感想��
その日は、２０１２年１０月４日。開始時刻の30分も前に会場のＫＧランバスに到着しました。はりきっていたのでしょうか。会が始まると、間もなくして今回の花は「葛」と高木先生から発表がありました。花音痴の私には、葛の花と聞いても、皆目見当がつきません。葛って、花だったの？・・・もちろん、葛という言葉には馴染みはあります。地名でも、今住んでいる地域は昔、葛南。ＫＧランバスへの通学？途中に葛西。奈良県の葛城山。そうそう、近鉄吉野線に「葛」という駅がありました。家内の友人の実家があり、昔、家内と遊びに行ったことがありました。
葛を歌った歌は万葉集には２１首あるとのことでした。そのうち今回は、２首がとりあげられ、説明がありました。柿本人麻呂と中臣清麻呂の歌でした。和歌は、俳句や詩とともに中高生時代、大好きで国語の授業は楽しみでした。その後長らくご無沙汰でしたが、この万葉集を楽しむ会に出会って、和歌の楽しみが戻ればいいなと期待しています。花についても、これまで余り関心がなく、見て名前がわかる花はわずかですが、この会に巡りあってからは、以前から持ち歩いているデジカメで、通りすがりに花があれば、パチパチ撮るようになりました。まだ、じっくり鑑賞したり、写真の整理をするまでには至っていませんが。また、会の後、参加の皆様と行く、食事会、お茶会、懇親会も大変楽しいものです。このように、万葉集を楽しむ会に参加して、楽しみが増え、大変ありがたいことだと思っています。（※弦葉）
●参加者の感想��
萬游様から「万葉集を楽しむ会」に誘われてもう６，７回も教室に出席を許されました。萬游先生から万葉集を学ぶ時、当時の細やかな心の描写や、相手のやり取りの心配りに驚きました。どんな生活をしていたのだろうか？もちろん特権階級の人たちかと思うが質素な生活の中で雅びと憧れ探求の絵巻が繰り広げられたようです。段々のめり込みそうになってくると、当時の純粋な日本人から見て自分が外国人になってしまっているのに驚いています。自分は当時の人々からはよそ者であり、流れ者でおちつかない人種になっていたなと。西洋の経済合理主義、実在主義に染まり大自然から離れてしまって人工的環境に染まりきっていたのか。人間様のご都合でわめいている姿が実に情けなく、恥ずかしくなってきました。これからも万葉集を楽しむ会を通じて、日本文化の原点を探訪したいと萬游様に憧れ続けたいと思っています。（※多葉）
※ 参加の皆様の万葉名(雅名)です。雅名は｢萬｣か｢葉｣のいずれかを使い、漢字二文字となります。先生は萬游（まんゆう）です。同じ雅名は使えませんので候補をあげて先生に決めてもらいます。
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１２月からの入会、大歓迎です。古文や万葉集の基礎知識は不要です。花が好きな方、万葉集の時代に興味がある方、お待ちしています。もちろん、万葉集が好きな方は一緒に楽しみましょう。
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第五回のご案内
日時：１２月５日（水） １０：００〜１１：３０
場所： 東京ランバスホール
参加費： １５００円（資料、花に関する記念品含む）
申込： kkforest8569@ac.auone-net.jp
（あいざいやゆう）
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東京ランバス開催日にご都合の悪い方は下記横浜の教室へどうぞ。いずれも内容はほとんど同じです。こちらは一般の方が参加していますが、関学ＯＢ／ＯＧ（神奈川支部会員）もいます。
横浜教室
日時：１２月９日（日） １０：００〜１１：３０
１２月１９日（水） １９：００〜２０：３０
場所：杉田地区センター（京急杉田駅ビル）
参加費： １５００円（資料、和菓子、花に関する記念品含む）
申込： kkforest8569@ac.auone-net.jp
（あいざいやゆう）
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■■■◆◆万葉集マメ知識�□、、�■■
万葉集は「万（萬）葉集」は日本最古の和歌集。（６３０〜７８３）
○名前の由来：
１・「万の言の葉」を集めた、「多くの言の葉＝歌を集めたもの」と理解する。
２．「万世にまで末永く伝えられるべき歌集」、『古事記』の序文に「後葉（のちのよ）に流（つた）へむと欲ふ」とある。「葉」を「世」の意味にとる考え方である。→主流
−−−ここまで読んでくださってありがとうございます。
☆⌒(*＾-°)vv Danke！！
＜今後の活動＞
| 第五回 | １２月５日(水） | １０：００〜１１：３０
冬の花は少ないので・・・・・ |
| 第六回 | ２月６日(水） | １０：００〜１１：３０
２月に咲く花も少ないので・・・・春の花を早取りしてご紹介の予定 |
| 第七回 | ４月３日（水） | １０：００〜１１：３０
春の花になります。 |
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■2013年03月11日更新分
■2012年12月28日更新分
■2012年11月03日更新分
■2012年09月03日更新分
■2012年08月08日更新分
