【例会の概要】

6月度例会は、ヘアーメディアプロデューサーの半田まゆみ様(1986年本学法学部卒)をお招きし『知られざる髪の秘密、髪にまつわるその文化』と題して講演していただきました。46名の皆様にご参加いただきました。ありがとうございました。

半田まゆみ様は現在、ヘアラルト阪神理容美容専門学校理事長であり、ヘアメディアプロデューサーとしてご活躍中ですが、同窓会活動でも理事として活動しておられ、「ランバス博士の足跡を巡る旅」にも参加されるなど、同窓の中にはご存知の方も多くおられることでしょう。当日は元気いっぱい、楽しい関西弁トークを繰り広げてくださいました。

 とてもチャーミングな女性・・・なのですが、少し雰囲気が違うのは髪の毛が短い!というより坊主頭。何故このようなヘアスタイルをなさっているのか、半田様の人生に大きな影響を与えたネイティヴ・アメリカンの指導者、デニス・バンクス氏と、関学のOBでもある前衛芸術家・嶋本昭三氏との出会いについて語っていただきました。

 就活時、企業に入るよりよりものをつくる仕事がしたくて週に一度通っていたメイキャップスクールで学んでいるうちに、人間は外見によって内面まで変わるということに感銘を受け、この業界で仕事をするには美容師免許が必要ということで祖父の経営する美容専門学校で学びました。特に髪の毛に興味があり勉強したいと思い、文献を探したものの見当たらず。髪の毛は体から離れると気味悪くなる、なぜだろう。そこでこの分野では先人がいないため第一人者になれるということで勉強するなかでネイティヴ・アメリカンと呼ばれる人たちの事を知りました。

 伝統を守り独特の文化を持つ彼らが、なぜ髪を長く伸ばし続けるのか?と考えているとき、先住民の権利回復運動や環境保護運動などを通して地球の在り方を問い続けるデニス・バンクス氏と出会います。地域紙の仕事でインタビューしたとき、おみやげに用意した日本の櫛を彼の髪の毛にさそうとしたとき、柔和な彼の表情が一転して厳しくなりびっくりしました。

 その後「髪は聖なるもの、人に触れさせることも切ることもしない。一生に数回だけ、身近な人が亡くなった時と、命を張って反意をあらわす時にだけ髪を切る」ということを教えられました。それほど髪は魂の宿る神聖なものだったのです。それ自身が生命体ということです。

 地球環境保護運動として彼らが世界中で繰り広げている「セイクレッド・ラン」にも参加しました。ロッキー山脈で開催された際の「セイクレッド・ラン」ではオープニングで自身の大事な髪を切って坊主頭になり、髪を切ることで自分の気持ちをあらわすことを決意。周りの大反対を押し切っての渡米でした。これ以降、現地では「マユミに切ってほしい」という依頼が舞い込むなど思わぬ反響があり、以来半田様もこのヘアスタイルを通しています。    

 半田様には、もう一人、人生の師と言える大切な人がいました。それは、アメリカ行きを唯一賛成してくれた恩師・嶋本昭三氏(文学部卒)でした。吉原治良氏(高商部卒、研究科)が「具体美術協会」を創立した際のメンバーの一人で独創的芸術を追求する前衛美術の先駆者です。「人のまねをするな、誰もしないことをせよ」という教えを得て、後押してもらったおかげで、迷うことなく進むことができたと感謝しています。

 デニス・バンクス氏と嶋本昭三氏との出会いがあり教えをうけたことが今の大活躍につながっているのですね。  

 日頃何気なく、とかしている髪の一面を知ってあらためて髪が神秘的な存在であることを意識しました。

【以下案内文です】

6月度例会は、ヘアーメディアプロデューサーの半田まゆみ氏(1986年本学法学部卒)をお招きします。髪は私達にとって大切で大変身近なものですが、その文化は知らないことの多い世界でもあります。日本のヘアサロンではカットした髪の毛は捨てています。しかし、世界には抜けた髪一本でも捨てずに、髪を切ることすらしない民族もいます。髪に関しては様々な価値観や文化があり、ヘアスタイルは時代背景によって流行が生まれ、それぞれに意味があるのです。ネイティヴ・アメリカンたちは伝統的には長い髪をしています。髪を神聖なものと考え、他人に触らせることを許しません。偉大な指導者デニス・バンクス氏と出会い、彼らの髪に対する想いを探り、儀式用の髪の編み方を伝授され、ついにはご自身の髪を剃ることになった経験についてもお話し頂きます。多数の皆様のご出席を賜りますようご案内申し上げます。

日  時 :2015年6月25日(木)12151330

場  所 :関西学院大学東京丸の内キャンパス ランバスホール    千代田区丸の内1-7-12 サピアタワー10階   3階サピアタワーオフィスロビー受付前に「三日月会受付」(11:3012:10)を設置。

会  費:1500円(軽食は11:45から講演前にお出しいたします。)

スピーカー:半田まゆみ氏(学校法人阪神専修学園 へラルト阪神理容美容専門学校理事長・ヘアメディアプロデュサー)

1962年兵庫県尼崎市生まれ。1986年関西学院大学法学部政治学科卒業。美容師免許取得。ヘアラルト阪神理容美容専門学校理事長。前衛芸術家の故嶋本昭三氏(昭和25年文学部卒)に師事し、美容という枠を超えヘアを現代美術として表現する手法は欧米でも評価されている。国内外の大学で「文化としてのヘアメディア論」も講義する。日本メイクアップ連盟第2回ゴールド・メイクアップ賞「学術・教育部門」受賞、日本理容美容教育センター理事長表彰受賞、兵庫県自治賞受賞、厚生労働大臣表彰受賞著書『丸刈り奮戦中』(たま出版)、『私らしくしあわせになる方法』(新風舎)、『髪のコードを読む』(女性モード社)。

タイトル:『知られざる髪の秘密、髪にまつわるその文化』

人数に制限がございますのでお早めにお申込み下さい。{最終申込締切6月19日(金)}

*なお、出席される方のみお返事を頂きますようお願いします。

*お申し込み方法:(申し込みは終わっております)

次のリンクをクリックしますと申込みのフォーマットが出てまいります。

必要事項を入力の上、送信ボタンを押してください。正しく送信されましたら、送られたメールアドレスに「ご連絡有難うございました。三日月会への出席申込を受付いたしました。」のメッセージが返信されますので必ずご確認ください。

同窓会東京支部の kg.tokyo@nifty.comへのメール返信では、申込み受付出来ませんのでご了承ください。

*お問合わせ先:東京支部  TEL 03-5224-6226  FAX 03-5224-6227  E-mail: kg.tokyo@nifty.com
【次回予告】 7月はKG東京フェスタのためお休み。8月度三日月会は8月26日(水) 佐藤達夫氏(食生活ジャーナリストの会代表)仮題「健康情報のウソホント」を予定。

                   以上