【講演の概要】

 私達の日々の暮らしは暦に沿って営まれています。11月の三日月会の講師はその基本となる暦を制作している新日本カレンダー社長の宮崎安弘様をお迎えしました。49名の皆さまに御参加をいただき、日ごろ当たり前のように見ているカレンダーにまつわる意外な話を聞かせていただきました。ご参加まことに有難うございました。

 宮崎様は中高大と関学で過ごされました。お母さまが短大卒(当時は短大があったのです)であったのに加え、小学生のときに矢内正一先生の薫陶をうけられたことからの進学で、高等部からはラグビー部で活躍されました。祖父、父が印刷と日めくりカレンダー制作の会社を経営されていたことから、サラリーマンを経て新日本カレンダーに入社されました。

 カレンダーは絶対に間違いを許されない商品です。暦の原本の作成では暦の第一人者に監修をお願いし、関連各社で綿密な校正をおこなっています。祝日の新設(山の日)や昭和の日からみどりの日への名称の変更などもあり、1億部もの印刷をするので発表される時期にも神経をつかいます。

 8割ものカレンダーには大安などの六曜が記載されていて、いまでも友引には葬儀関連施設は休業しているそうです。

 2011年には暦文協(日本カレンダー暦文化振興協会)を立ち上げました。役員に暦関係の第一級の学者を揃え、他のカレンダー会社、各神社や易者も所属しています。奥野卓司関西学院大学図書館長も役員の1人で、作家の冲方丁さんには顧問をお願いしています。

 昔はどこの家にも日ごとに格言が記載された日めくりがありました。アメリカでもフランクリン・ルーズベルトが同様のものを作っていて、「時は金なり」や「ちりもつもれば山となる」などの格言がこれで有名になったといわれています。

 123日はカレンダーの日。明治神宮で新暦奉告参拝が行われます。暦と共に生きるすべての人々の幸福を祈願するという神事です。明治5年の改暦を記念してこの日が選ばれました。月の満ち欠けを元にした太陰暦は122日までとし、123日を太陽の運行に基づいた太陽暦の明治6年11日としました。諸外国との交流が深くなるにつけ不都合が生じてきたことと政府の財政の逼迫がその理由にあったといわれています。これによって翌年の暦はすべて使えなくなり、暦業者は廃業を余儀なくされたそうです。この改暦が地方にまで行き渡るのに3年かかりました。

 最後に百年カレンダーをみせていただき、それぞれ自分の生年月日の曜日を確かめて盛り上がりました。

【以下ご案内文】

間もなく年末、そろそろ来年のカレンダーについてお考えではないでしょうか?三日月会11月例会は新日本カレンダー株式会社の宮崎安弘社長をお招きし、暦と私たちの生活との関わりについてお話しいただきます。人は古来より季節の移ろいに合わせて生活してきました。「暦を知るとは、人間の知恵を再発見すること。より賢く、より心豊かに生きるために多くの方に暦に関心を持っていただきたいと思う」昨年お亡くなりになった、日本有数の暦の研究家岡田芳朗先生のお言葉だそうです。宮崎氏はカレンダー制作にかかわりながら、暦文化を大切に守り次の世代に継承するため日本カレンダー暦文化振興協会という団体を5年前に設立され、いろいろと活動をされています。業界にまつわる興味深いお話と「暦生活」のご提案をいただきます。出席者には日本カレンダー暦文化振興協会の特性カレンダーを頂けるそうです。多数の皆様のご出席を賜りますようご案内申し上げます。

日  時 :2015年11月18日(水)12151330

場  所 :関西学院大学東京丸の内キャンパス ランバスホール

千代田区丸の内1-7-12 サピアタワー10階

  3階サピアタワーオフィスロビー受付前に「三日月会受付」(11:3012:10)を設置。

スピーカー:宮崎 安弘(みやざき やすひろ)氏(新日本カレンダー株式会社代表取締役社長)

1957大阪生まれ。1980関西学院大学法学部卒業。大日本印刷株式会社入社。1985新日本カレンダー入社。2001年同代表取締役就任。2002学校法人宮﨑学園理事長就任。2011日本カレンダー暦文化振興協会設立事務局長就任(現在、理事)。2014全国カレンダー出版協同組合連合会会長就任。

タイトル :『自然と共に笑顔で暮らす、「暦生活」のご提案』

*申込締切は、11月12日(木)(締切厳守)です。

人数に制限がございますのでお早めにお申込み下さい。

なお、出席される方のみお返事を頂きますようお願いします。

*お申し込み方法:お申し込みは締切りました。

同窓会東京支部の kg.tokyo@nifty.comへのメール返信では、申込み受付出来ませんのでご了承ください。

*お問合わせ先:東京支部  TEL 03-5224-6226  FAX 03-5224-6227

  E-mail: kg.tokyo@nifty.com

【次回予告】 12月度三日月会は12月18日(金)

講師:佐々木浩久 氏(映画監督)。タイトル「映画について私が知っている2~3の事柄」

以上