2月の例会は国立新美術館で開催中のタイトル記載の展示会を13人で鑑賞しました。展示会初日から
3日目でしたので、ゆっくり鑑賞することが出来ました。
スイスの大実業家エミール・ゲオルク・ビュールレのコレクションです。展示作品の大半は日本初公開。展示会主催者のHPからの抜粋をご参照願います。

写真は美術館入口の大型ポスターと美術館2階でのスナップです。

 

 

 

 

 

 

見どころ1:至上の印象派コレクション

本展ではドラクロワ、ドガ、マネ、ルノワール、ファン・ゴッホ、ゴーギャン、モネ、セザンヌ、マティス、ピカソ…「この絵はビュールレ・コレクションにあったのか!」と驚く、豪華な作家たちの競演が繰り広げられます。特に印象派・ポスト印象派の作品は傑作揃いで、絵画史上、最も有名な少女像ともいわれるルノワールの《イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)》とセザンヌの《赤いチョッキの少年》は印象派の中でも人気の高い両巨匠の「最高傑作」として知られています。

ピエール=オーギュスト・ルノワール《イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)》

1880年 油彩、カンヴァス 65×54cm

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ポール・セザンヌ《赤いチョッキの少年》

1888-90年 油彩、カンヴァス 79.5×64cm

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見どころ2:全て、一人のコレクターが集めました

ドイツに生まれ、スイスで後半生をすごしたエミール・ゲオルク・ビュールレは、第一次・第二次世界大戦を経験し、実業家として成功して富を築きました。彼は心の拠りどころとして美術作品を収集し、コレクションはチューリヒにある邸宅の隣の別棟に飾られました。彼の死後、別棟は美術館として一般公開されましたが、スイス国外にコレクションがまとまって公開されたのは過去に数回のみでした。2008年、世界的に報じられた4点の絵画盗難事件以来、一般公開が規制され、2020年にチューリヒ美術館に全コレクションが移管されることになりました。今回はビュールレのコレクターとしての全体像がみられる最後の機会です。

メッセージ

 

日本はフランス印象派の作品の収集と展示において、長く豊かな歴史を有しています。それゆえ、E.G.ビュールレ・コレクション財団は、世界で最も優れたフランス印象派絵画のプライベート・コレクションであるビュールレ・コレクションを日本でご紹介できることを、誇りに思うと同時に、大変喜ばしく思っております。本コレクションは、スイスの実業家であるエミール・ゲオルク・ビュールレが、1937年から1956年にかけて収集したものです。ピエール=オーギュスト・ルノワールの《イレーヌ・カーン・ダンヴェール嬢(可愛いイレーヌ)》や、ポール・セザンヌの《赤いチョッキの少年》などの貴重な作品が当時はまだ入手可能であり、これらの傑作を得たことにより、ビュールレは近代ヨーロッパ絵画の最高傑作を所蔵するコレクターとなりました。
ビュールレは大学生の頃からヨーロッパ美術の歴史に大きな興味を寄せ、やがてコレクターとなりました。E.G.ビュールレ・コレクション財団は、ビュールレ・コレクションの個性が感じられるような作品の数々を日本の皆様にご覧いただけることを大変楽しみにしております。そして、美術に造詣の深い日本の皆様が、西洋美術を有するプライベート・コレクションの中でも、特別な存在感を示すビュールレ・コレクションの素晴らしさをご堪能いただけるものと確信しております。

E.G.ビュールレ・コレクション財団 館長
ルーカス・グルーア

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1. エミール・ゲオルク・ビュールレ
2. ビュールレ・コレクション外観 (Photo: Foundation E.G. Bührle Collection, Zurich)

見どころ3:出品作のおよそ半数が日本初公開!

ビュールレ・コレクションには、モネ、ゴッホ、セザンヌなどの傑作が数多く含まれ、近代美術の精華ともいえる本展の出品作品、約60点の半数は日本初公開です。なかでもモネの代表作の一つ、高さ2メートル×幅4メートルの大作《睡蓮の池、緑の反映》は、これまでスイス国外には一度も出たことがありませんでした。日本人がまだ見たことのないモネの「睡蓮」。門外不出といわれたモネの最高傑作をこの機会にぜひご覧ください。

日本初公開