川柳サロン令和4年11例会  お題「はしゃぐ」3句+雑詠1句

11月8日(火) 銀座オフィスで開催。

出席 会員9名、 投句のみ2名

津田暹先生より、作句の上での注意点として「箱川柳」についてお話がありました。「箱川柳」とは上5・下5がともに名詞の句のことで、句が硬くなるので避けたいとのことでした。

今月のお題「はしゃぐ」 

 津田先生の評価+会員よりの得点数

◎+6点 初当選喜ぶ脇に信者おり(純逸)(今回の最高点)

◎+5点 子のはしゃぐ声で目醒めるクリスマス(敬三)

○+5点 そよ風が吹いてコスモスはしゃぎ出す (淑子)

○+4点 決定ではしゃいだ五輪泥まみれ (達夫)

○+4点 ホールインワン騒いだ後で怖くなり (達夫)

○+1点 黙々と拍手ではしゃぐ地元ファン (和央)

○+0点 テレワークパパ上機嫌ママふさぐ (たけお)

○+0点 禁酒明けビールの泡も大はしゃぎ (敬三)

○+0点 コロナ禍の終焉間近はしゃぎ出す (睦夫)

○+0点 同窓会騒いだあとにマスク付け (たけお)

今月の学習

1.オバタリアン娘に帰る四人席(勝弘)、、、箱川柳を避け→「オバタリアンが娘に還る四人席

2.新車来て喜び勇み車庫でキズ(純逸)、、、報告的。→「車庫入れの新車浮かれて傷を付け

3. ミサイルではしゃぎ回るなクレムリン(治郎)、、、「な」は命令調で難あり。→「ミサイルではしゃぎ過ぎてるクレムリン

4. 消灯後さあ始めるぞ枕投げ(達夫)、、、「箱川柳」。→「消灯の後に待ってる枕投げ

5. 宴席の過ぎたはしゃぎで島流し (えいじ)、、、「島流し」はきつい。→「宴席の過ぎたはしゃぎで左遷され」

6. 北枕はしゃぐ子を目に母涙(惠子)、、、「箱川柳」。「目に」は不要。下5が窮屈。→「はしゃぐ子に母涙する北枕

7.  逆上がり出来た我が子は大騒ぎ(勝次)、、、「箱川柳」。「我が」は不要。→「出来た子が大騒ぎする逆上がり」

8. 同期会年をとってもはしゃぐ友 (惠子)、、、→「同期会年をとってもはしゃぎ合い

9. あの時は五輪招致で舞い上がる (勝次)、、、→「あの時は招致で沸いたのに五輪

10. 実家にて孫台風が吹き荒れる(純逸)、、、「にて」がいまいち。→「帰省して孫台風が吹き荒れる

11.はしゃぎ過ぎお目玉食らう無礼講 (和央)、、、「箱川柳」。→「度が過ぎてお目玉食らう無礼講 」

12. 外国人初猿回しはしゃいでる (睦夫)、、、句意は結構。「初」は省ける。→「インバウンドが大騒する猿回し

13.ドラ1取りはしゃぐファンの一年後 (たけお)、、、句意が分かりづらい。「ファン」は2音なので中6になる。

14. 飲兵衛が俺に飲ませろビールかけ  (勝弘)、、、→「 飲兵衛に考えられぬビールかけ

15. 西でロンをしてやったりの声はずむ ( 淑子)、、、「を」は不要。→「西でロンしてやったりの声はずむ

16.老いらくの恋にはしゃいでおおやけど (治郎)、、、→「老いらくの恋で火傷をしてしまい」

17. 泣きべそもおやつの声に飛び跳ねる(和央)、、、→「 泣きべそもおやつと聞いて飛び跳ねる

18.年甲斐の言葉は死語に同窓会( 淑子)、下6。→「年甲斐のとの字も見えぬクラス会

19.新喜劇笑いはしゃぐはガン退治(勝次)、、、→「お笑いでガンをやつける新喜劇」

20.噴水にはしゃぐ私を友笑う (惠子)、、、「私を」は要らない。→「噴水にはしゃいで友に笑われる

21.野球場はしゃぐ手袋ホームラン(睦夫)、、、箱川柳を避ける。はしゃぐのは大谷選手として→「ホームランで手袋投げる二刀流

雑詠

  津田先生の評+会員よりの得点数

◎+4点  高橋専務五輪利権で金メダル(達夫)、、、カネメダルと呼ぶ

○+6点   居眠りを隠し熟慮の腕を組む(勝弘)(今回の最高点)

○+5点  駄洒落ならなんぼでも出る老いた脳(敬三)

○+0点  兄弟じゃなかったのかい恐ろしや(たけお)、、、恐ロシアとウクライナ

今月の学習

1. 化粧なしマスクもなしでさあ大変  (淑子 )、、、詠まずに読者に思わせる。→「化粧せずマスク忘れたのに気付き

2. 電気はオフと妻が見回る家の中 (勝次)、、、「家の中」は不要。→「寝る前に妻は電源見て回り

3. やばいのは記憶なくして自然です (純逸)、、、「です」がいまいち。→「やばいのは記憶なくした自然体」

4.支援金外れクーポン頼る旅(和央)、、、支援金は幅が広い。→「旅行割り外れクーポン頼る旅

 

 次回のお題「今年のニュースから(締め切りは12月2日です)

12月13日(火)銀座オフィスで開催の予定です。 現在例会は毎月第2火曜日13時30分から16時です。

入会者募集中!

川柳に興味をお持ちの方 是非見学にお越しください。

投句のみのネット会員も募集しています。

ご見学・ご入会等のお問い合わせは、同窓会東京支部( kg_tokyo_soumu@yahoo.co.jp )にお問い合わせください。

指導は著名な津田暹(すすむ)先生。 全日本川柳協会元理事、雑誌「川柳研究」元編集長及び発行人。

現在世話役   石田達夫(s45)

メンバー 男9名、女性2名