11月度三日月会例会は、１１月１８日、60名の方にご参加いただき無事終了いたしました。誠にありがとうございました。
【講演の概要】
東京薬科大学生命科学部学部長の深見希代子先生から「生命科学がもたらす未来の扉を覗いてみよう」という題で講演していただきました。
生命科学とは「遺伝子を基礎にしたバイオテクノロジー」です。生物、バイオを中心に、再生医療、バイオマス、遺伝子治療、ゲノムなど多様な分野が含まれます。身近なところでは、遺伝子組み換え作物や、青いバラなどの園芸作物があります。 医療分野においては、ゲノムDNAの違いによって個人の識別ができることから、父子鑑定や犯罪捜査に利用されています。 また、遺伝子診断により、出生前の胎児の異常の有無の予測、将来の病気の発症の予測、薬が効くかどうかの予測などができるようになりました。女優のアンジェリーナ・ジョリーさんが遺伝子診断によって、乳房を「予測切除」したことは昨年話題になりました。乳癌の発症に関与する遺伝子として、BRCA１及び２という特定の遺伝子が発見されています。
深見先生は、主に皮膚の表皮細胞の増殖と分化について研究なさっています。表皮細胞の分化にはカルシウム代謝に関与する酵素PLCが必要であることがわかりました。また、皮膚癌であるメラノーマの悪性化因子も検出されました。将来こうした悪性化因子をターゲットにした新薬の開発が期待されます。 「サイエンスは遊び心だ」と先生はおっしゃいます。ドラえもんに出て来る「どこでもドア」「タイムマシン」「お医者さんカバン」など、あったらいいな、と夢見る心が科学を産むのです。夢の細胞iPSが発見されたのも、そんな遊び心からかもしれません。
人類が癌などの病気を制圧する日も近いかもしれません。生命科学は、未来への扉なのですね。
【以下ご案内文です】
三日月会２０１４年１１月度例会のご案内でございます
iPS細胞の発見等最近の生命科学の進歩には目覚ましいものがあります。私達の健康、生命は多くは細胞・遺伝子の状態と関係することが多く、その知識の有無が私達の日常生活の在り方とも関係することがあります。１１月度三日月会は女性の科学賞としては最高クラスの「猿橋賞」を受賞された東京薬科大学教授・生命科学部学部長、深見希代子先生に細胞・遺伝子の基本的知識について解り易く解説して頂き、私たちが日常使用している薬の科学的根拠、効用についても詳しくお話し頂き、そして、生命科学発展がもたらす未来についてご講演頂きます。多数の皆様のご出席を賜りますようご案内申し上げます。
記
日 時 ： ２０１４年１１月１８日（火）12：15～13：30
場 所 ： 関西学院大学東京丸の内キャンパス ランバスホール 千代田区丸の内１－７－１２ サピアタワー１０階
３階サピアタワーオフィスロビー受付前に「三日月会受付」(11:30～12:10)を設置
会 費 ： １５００円(軽食は11:45から講演前にお出しいたします。)
スピーカー： 深見希代子（ふかむきよこ）氏（科学者・東京薬科大学生命科学部学部長）
1978年3月 岐阜薬科大学薬学部卒 同年4月慶応大学医学部薬局試験研究室 1985年7月 東京都老人総合研究所薬理学部助手 1992年11月 東京大学医科学研究所癌生物学研究部助手 2002年7月 東京大学医科学研究所腫瘍分子医学研究部助教授 2003年4月 東京薬科大学生命科学部ゲノム病態医科学研究室教授 2012年4月 東京薬科大学生命科学部 学部長就任 現在に至る1995年11月 日本癌学会奨励賞 2003年5月 猿橋賞 2006年 持田医学薬学振興財団学術賞受賞 専門は組織幹細胞の増殖と制御・皮膚疾患とがん
タイトル ： 「生命科学の発展がもたらす未来の扉を覗いてみよう」
＊人数に制限がございますのでお早めにお申込み下さい。{最終申込締切１１月１１日（火}
＊なお、出席される方のみお返事を頂きますようお願いします。
＊メールによる申込方法：
次のリンクをクリックしますと申込みのフォーマットが出てまいります。必要事項を入力の上、送信ボタンを押してください。正しく送信されましたら、送られたメールアドレスに「ご連絡有難うございました。三日月会への出席申込を受付いたしました。」のメッセージが返信されますので必ずご確認ください。
【１１月１４日（金）申し込み受け付けは終了いたしました】
同窓会東京支部の kg.tokyo@nifty.comへのメール返信では、申込み受付出来ませんのでご了承ください。
お問合わせ先：
東京支部 TEL 03-5224-6226 FAX 03-5224-6227 E-mail: kg.tokyo@nifty.com
【次回予告】 12月度三日月会 １２月３日（水）山本野理子様 仮称「知られざる浮世絵の世界」 以上
