【講演の概要】

 12月度三日月会は、12月3日(水)に同窓の芸術学博士、山本野理子氏を講師にお招きし、『知られざる戯画の世界浮世絵と笑い」と題して、51名の方にご参加いただき無事終了いたしました。誠にありがとうございました。ご専門の浮世絵についてお話いただきました。浮世絵には役者絵、美人画などいろいろなジャンルがありますが、当日のテーマは戯れ絵でした。本編に入る前にまず浮き世についての説明がありました。近世以前は憂き世で、この世は辛いので早く極楽に行きたいというのが庶民の気持ちでしたが、近世以降はこの世は享楽的欲望を満たすものになりました。

 浮世絵は当世風の風俗や世態、人事を題材にしたもので、民衆的な絵画です。フランスの印象派に大きな影響を与えたのはご存知の通りです。戯れ絵とはその中で滑稽な絵のことをさします。パロディや擬人画、寄せ絵、判じ絵、ナンセンスなものなどがあり、背後には天保の改革などへの不満もあったそうです。終了後本物の浮世絵をみせていただきました。紙は奉書紙です。展覧会ではガラス越しですが、お許しを得て手でそっとさわるとこれを手にとって楽しんだ当時の庶民の気持ちにふれたような気がしました。 

【以下案内文です】

三日月会2014年12月度例会のご案内

 12月度三日月会は関学卒業の山本野理子先生をお招きし、私達の多くが知っているようで知らない「浮世絵」の世界にご案内頂きます。鮮やかな色彩や大胆な構図によって描かれた浮世絵は、江戸の人々はもとより世界的にも評価され、ゴッホやモネなど印象派の画家たちに大きな影響を与えました。歌麿・写楽・北斎・広重などの巨匠によって、美人画・役者絵・風景画など様々なジャンルの浮世絵が開花していきました。近年人気が高まっているのは、ユーモラスな題材を扱った浮世絵で「戯画」というジャンルです。思わずにやりとしてしまうもの、なるほどと膝を打ってしまいたくなるもの、あるいは笑止千万この上ないものなどが、独創的かつ奇抜な表現で描かれています。ご講演では「戯画」の面白さをご紹介頂き、私達の知らない浮世絵の別世界を通して、江戸の笑いの世界、町人文化に踏み入れます。ご講演の最後には、本物の浮世絵を直に鑑賞いただきます。多数の皆様のご出席を賜りますようご案内申し上げます。

日  時 : 2014年12月3日(水) 12151330

場  所 : 関西学院同窓会東京支部 ランバスホール

          千代田区丸の内1-7-12 サピアタワー10階

3階サピアタワーオフィスロビー受付前に「三日月会受付」(11:3012:10)を設置

会  費 : 1500円 (軽食は11:45から講演前にお出しいたします。)

スピーカー:山本 野理子(やまもとのりこ)氏

(芸術学博士・関西学院大学大学院研究員・姫路市立生涯学習大学非常勤講師)

1993年 関西学院大学文学部美学科入学 一貫して日本美術史、特に江戸時代の浮世絵の研究を続ける 学生時代は体育会スケート部所属・フィギュア部門主将 1999年関西学院大学大学院に進学 2011年関西学院より博士号を授与 2012年鹿島美術財団より研究助成授与 現在、大学での講義、美術館での講演、展覧会図録の執筆等多忙 著書には「歌川国芳奇想天外、江戸の劇画家 国芳の世界」青幻社 「のぞいてびっくり江戸絵画科学の眼、視覚の不思議」サントリー美術館

Worldl Pleasures,Earthly Delights Japanese Prints from the Minneapolis Institute of Arts Jim Bindas Books and Projects LLC

タイトル : 「知られざる戯画の世界浮世絵と笑い」 

*人数に制限がございますのでお早めにお申込み下さい。{最終申込締切11月27日(木}

*なお、出席される方のみお返事を頂きますようお願いします。

*メールによる申込方法:

次のリンクをクリックしますと申込みのフォーマットが出てまいります。必要事項を入力の上、送信ボタンを押してください。正しく送信されましたら、送られたメールアドレスに「ご連絡有難うございました。三日月会への出席申込を受付いたしました。」のメッセージが返信されますので必ずご確認ください。

 同窓会東京支部の kg.tokyo@nifty.comへのメール返信では、申込み受付出来ませんのでご了承ください。

お問合わせ先:

東京支部  TEL 03-5224-6226  FAX 03-5224-6227  E-mail: kg.tokyo@nifty.com

【次回予告】2015年1月度新春例会 1月21日(水)デュクエイセス リーダー・谷 道夫氏

以上