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<美術鑑賞会>

■紹介
私たち美術鑑賞会の略称は《GVC》です。会員の安部隆雄さんに名付けて
頂いたものでGallery Visiting Circleの略称です。
現在会員数は36名(男性会員 18名、女性会員 18名)。
毎月首都圏の美術館を巡って話題の特別企画展を鑑賞し、ティーブレイクで
美術談義?を楽しんでいる気楽なサークルです。


(1)7月例会(第69回)報告

■ 開催日時:7月21日(金) 13時30分〜16時頃まで
■ 美術展名:「生誕100年記念 吉原治良 展」          
■ 美術館名:東京国立近代美術館 (上野公園)
■ 参加者数:10名 (男性:4名、 女性:6名)           

・前衛美術画家の回顧展とあって、多少の不安を抱きつつ入館したが、一人の画家の生涯を通しての創作の 軌跡をたどることが出来る大変興味深い、良い展覧会でした。

・吉原治良は、北野中学時代に美術への関心を深め、神戸原田の森の関西学院高等商学部では絵画クラブ「弦月会」に入会し、応援歌「打ち振れ旗を」の作詞者竹中郁達と親しくなったり、パリ留学から帰国して芦屋に  仮寓していた画家上山二郎から多くを吸収し、その上山との縁で丁度帰国した藤田嗣治とも出会っています。  藤田嗣治の言からオリジナリティの重要性に目覚め、「絶対に人の真似はしない」ことを自らに課し前衛作家  としての歩みを進めることになったと言う。人との出会いの大切さ、不思議さを思うばかりした。

・本展は、生涯1000点の絵画を残した吉原の作品の中から190点が6章構成で紹介されていました。
 
 第1章 「初期作品窓辺と窓外の風景」(1923〜1932)では、関西学院高商研究科の学生時代の
      大阪朝日会館での初個展で、窓辺に魚や果物を配した静物画で「魚の画家」として注目されたと
      紹介されていました。私には、「芦屋川の見える静物」の芦屋川河畔の実景が懐かしく、
      「黒い帽子の自画像」も面白かった。

 第2章 「形而上学的イメージと純粋抽象」(1930〜1940)では、家業に入り西宮今津工場長に赴任すると
      工場内にアトリエを設けて周囲の港や浜辺で目にした事物をモティーフに創作活動を続け、二科展に
      「幻想的な海辺の情景」5点を初出品して5点全て入選したこと。続いて、前衛的作風に転換して
      純粋抽象作品で前衛作家としての地位を確立したことが、「縄をまとう男」「帆柱」「麦藁帽と仕事着」等で紹介。

 第3章 「戦時中の絵画 二つの風景」(1940〜1945)の章では、戦時色の強まりの中で前衛美術は抑圧され、
      画壇の主流は戦争画が占めるようになって、吉原も抽象から具象へと作風を転換させています。

 第4章 「鳥と人そして線的抽象」(1946〜1954)では、戦後の吉原が無垢の少女や子供たちの肖像画を描くことから
      出発していること。漆黒の空間を背にした鳥や人の形象が、次第に黒地と線の抽象に繋がり「線的抽象」となって
      いったことを示していました。「花と子供たち」、線的抽象の「群像」「猫と魚」等です。

 第5章 「具体の誕生、アンフォルメの時代へ」(1954〜1962)の章は、吉原と彼のもとに集まった若い作家達により、
      「具体美術協会」が結成され「人の真似はするな」との叱咤鼓舞のなかから斬新な作品を沢山生み出し、
      「具体=グタイ」として海外でも高い評価を受けたことが紹介されていました。

 第6章 「円とその後」(1963〜1972)の展示室は圧巻でした。1965年の「具体展」で、前衛的な書を思わせ乍らも
      明晰な形態を持つ「円」の作品を確立したこと。無地を背景に単独の円の形が絵の中央に登場しています。
      「円」は、オリジナリティを探し求めてきた吉原が到達した、最も「オリジナル」なものでした。 「円」は国内・国外で
      数々の賞を受賞し、画家・吉原の名を人々に印象付けたのです。
      会場でも、「黒地に赤い円」・「黒地に白」・「白い円」・「作品:黒地に白い点の円」などが印象的でした。


(2)8月例会(第70回)の予告

■ 開催日時: 8月18日(金)    13時30分 博物館切符売場前に集合
■ 美術展名:「若冲と江戸絵画 展」    
■ 美術館名:東京国立博物館:平成館(上野公園)   
■ 一言PR :米国カルフォルニアのプライス・コレクションは江戸絵画では世界的に知られている。
         先日、NHK新日曜美術館にコレクターのジョージ・プライス氏自身が出演して話されていたが、
         彼のコレクションは、伊藤若冲作品との出会いに始まったと言われ、これほどの伊藤若冲作品を
         一堂に見る機会は今後も無いと言われています。勿論、本展では「江戸絵画」を正統派絵画、
         京の画家、江戸の画家、江戸琳派などの構成で幅広く紹介されます。
■ その他 : 当日は、展覧会を鑑賞後のコーヒーブレイクの時間に 
         (1)後半の美術展選考と (2)役員改選を行いますので会員の方はなるべくご出席下さい。

会員以外の方の体験参加は歓迎です。見てみたい展覧会で日程が合えば、お気軽に飛び込み参加して下さい。
第3金曜日の午後13時30分、 当該美術館の入場券売場前で集合しています。
関西弁の集団を探してください。それが我が関学美術鑑賞会です。


<今後の活動>
8月例会8月18日(金)「若冲と江戸絵画 展」 東京国立博物館(上野公園)
9月例会9月15日(金)「ベルギー王立美術館 展」 国立西洋美術館(上野公園)
10月例会10月20日(金)「ウイーン美術アカデミー名品展」
損保ジャパン東郷青児美術館(新宿)
11月例会11月17日(金)「ボストン美術館所蔵 ボストン浮世絵展」
江戸東京博物館(両国)
12月例会12月15日(金)「生誕100年記念 ダリ回顧 展」
上野の森美術館(上野公園)
2007年 1月例会  1月12日(金)(第二金曜日)「ハーグ美術館所蔵 エッシャー展」
Bunkamura ザ・ミュージアム(渋谷)
新年会 渋谷地区で開催予定


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