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＜　俳句の会「朋月会」＞

１０句会の報告
　
　今月は、山中湖へ一泊二日の吟行。高濱　朋子先生と　１２名の会員が集いました。
　良い天気に恵まれた十三夜と富士の吟行でした。
　

１．日　：１０月２９日(月）
２．場所：山中湖　老柳山荘
３．投句：７句　　　　　　　　　
４．朋子先生の御句
　　　富士いつも車窓に置きて秋のバス
　　　雪の富士殊に八方美人なる
　　　殊のほか富士の満天星紅葉かな
　　　風音に日の斑に富士の秋惜しむ
　　　落葉掃くことに始まる山廬句座
　　　ボーイスカウト頼みなる炉を開く
　　　火の色も匂ひも親し炉を開く
　
５．朋子先生選

　　　最優秀句
　　　　露けしや朽ちし山荘女文字（まこと）
　　　優秀句
　　　　蒼天に秋風ありて杉高し（かずお）
　　　　炉開の匂ひうれしき山の荘（よしこ）
　　　　開きたる炉火美しき句座となる（まさえ）
　　　　山道に迷ひて鵙の声遠し（けいぞう）
　　　　実を残す枝の高さやななかまど（よしこ）
　　　　枯れ急ぐ雑木林の葉音かな（よしこ）
　　　　秋深む山荘つなぐ杜の径（かずお））
　　　　走り根に躓き拾う木の実かな（よしこ）
　　　　山麓の大き静寂よ小鳥来る（まさえ）
　　　　
　　　　　　　　　　
１　　日：　１０月３０日(火）
２　場所：　ホテルマウント富士
３　投句：　７句
４．朋子先生の御句
　　　湖に尾を曳く街の秋灯
　　　魁夷ならば闇の雪富士かく描かん
　　　忽ちに霧隠しゆく山ホテル
　　　湖べりを模糊とし霧の動きゆく
　　　厳かに雪の富士染め朝来る
　　　心足りて秋惜しむ旅果てんとす
　　　句読点めき岳麓に残る虫　　　　　　　　　　　

５．朋子先生選　　　　
　　最優秀句
　　　カメラ手に錦秋の富士切りとりぬ（てんじ）
　　優秀句
　　　鵯の声を尋ねし朝の径（けいぞう）　
　　　黝々と峰々の際立つ十三夜（まさえ）
　　　山々をゆるがし大砲天高し（まこと）
　　　朝寒し真一文字に口結び（てんじ）
　　　踏み惑ふ柔き足元落葉径（よしこ）
　　　押し合うて芒は光を奪ひ合う（よしこ）
　　　砲音を遠くに聞きし尾花かな（けいぞう）
　　　昇る霧下る霧あり朝の湖（てんじ）
　　　山の宿深き闇あり残る虫（かずお）

６．１１月の句会（１１月２６日　ランバスホール）
　　兼題：　茶の花、小春、一茶忌

７．１２月の句会（１２月１７日）
　　句会の後、忘年会を予定。

　　　　　　　　　　　　　　　　　　以上